手形割引博士の実践講座銀行に頼む?専門業者に頼む?
現代は手形での取引が減ってきたとはいえ、それでも日本の商いに深く根付いているのが手形というものじゃ。手形割引が必要になる場面もまだまだあるじゃろう。
特にこんな場面には、手形割引を有効活用することをおすすめするぞ。
- 取引先から突然手形を受け取った
- 突発的なビジネスチャンスがやってきたが、資金が足りない
- 今後の景況を考えて、今のうちにある程度現金を確保しておきたい
- 決算期を迎えてどうしても現金化したい
- 黒字倒産のリスクがある
- 一度倒産して再建している
-
手形割引の依頼先は、
1.金融機関(銀行) 2.手形割引業者 のふたつ。
どちらに頼めばいいんでしょうか?
手形割引の依頼先は、
1.金融機関(銀行) 2.手形割引業者 のふたつ。
どちらに頼めばいいんでしょうか?
銀行と手形割引業者との違い
手形割引をするには、銀行に持ち込むか、手形割引専門業者に持ち込むかじゃ。どちらに割引を依頼するかはそのときの資金状況や急ぎ度合いによって判断することになるぞ。
銀行と手形割引業者の一番の違いは、取引をするときの判断基準じゃ。
銀行 | 手形割引を融資と考えるため、受取人企業の信用状況で判断する |
---|---|
手形割引業者 | 振出人の信用状況を多角的に判断する |
銀行と手形割引業者の違い
銀行 | 手形割引業者 | |
---|---|---|
受取人である割引依頼人の信用状況で判断(決算書などからの審査) | 審査基準 | 手形および振出人の信用状況で判断(受取人の信用状況は不問) |
あり(増枠は担保が必要になる) | 割引枠 | 上限なし(個別の手形で判断) |
定期預金や不動産抵当権などが求められる | 担保 | 不要 |
遅い(3日程度~) | スピード | 早い(1時間以内も可) |
700~900円(手形取立料、消費税別)のみ | 手数料 | 700~900円(手形取立料、消費税別)のみ |
銀行の営業時間(平日9~15時)のみ | 対応時間 | 業者によって異なるが銀行よりは長い(最低でも夕方までは対応) |
銀行は安心感やブランドがあるし、レートも割安感がある。
ただ、審査があったり時間がかかったりと「今すぐなんとかしたい」
というときには不向きじゃな。そんなときに頼りになるのは手形割引業者といえよう。
経営者に近い立場で取引してくれる心強い存在であることは、
みなさんよくおわかりのはずじゃ。